賃貸借と改正民法④ 賃借人による修繕

2017-11-27

賃借物を修繕する義務があるのは、賃貸人ですが、一定の場合には、賃借人に修繕する権利があることが、改正民法で明記されました。
すなわち、改正民法は、以下の場合に、賃借人が修繕することができると規定しています(改正民法607条の2)。
①賃借人が賃貸人に対し、修繕が必要である旨を通知し、又はは賃貸人がそのことを知ったにも関わらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき(同条1号)
②急迫の事情があるとき(同条2号)

これまでも賃借人が修繕するケースは、民法上も想定されていましたが、このことを具体的に明記した点に意義があります。
現行民法でも、必要費や有益費は、賃貸人が負担することになり、改正民法でもこの点は変わりません(改正民法608条1項、2項)。
賃貸人と賃借人間で、トラブルになることが想定されるのは、修繕が必要なものであったのか、有益なものであったのか争いが生じる場合でしょう。
契約書上、どのような場合に必要費や有益費となるのか、可能な限り、明記することが望ましいと思われます。