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危険運転致死の適用率が約2割であること(飲酒運転事故)

2016-08-29

平成27年の飲酒運転による死亡事故について、危険運転致死の適用率が約2割とされています。

適用率の低さの背景には、立証の困難さが挙げられています。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160823-00000002-mai-soci

(引用元 毎日新聞 平成28年8月23日(火))

馬渕総合法律事務所  弁護士 馬渕 裕二

 

土地売買 売主の説明義務と賠償責任について

2016-08-25

過去に強盗殺人事件が発生した土地について、これを告げずに不動産業者に5575万円で売却した売主に1735万円の賠償義務が認められる判決が下されました(神戸地方裁判所・平成28年7月29日判決)。

強盗殺人事件は、社会通念上、不動産価格に影響を与えるため、これを告げずに売却した点につき、過失責任が認められたものです。

http://www.sankei.com/west/news/160729/wst1607290089-n1.html

(引用元 産経WEST 平成28年7月29日)

馬渕総合法律事務所  弁護士 馬渕裕二

 

 

正社員と契約社員の手当に格差を設けることは許されるか。

2016-08-23

正社員と契約社員の手当に差を設けることについて、平成25年4月施行の労働契約法20条(契約社員であることによる不合理な労働条件の禁止)との関係で違法であり、労働者の請求を認める内容の下級審判決が出ています。

大阪高等裁判所の平成27年7月26日判決は、物流会社の契約社員が給食手当等の支払を求めた訴訟で、①給食、②無事故、③通勤、④作業の4つの手当を契約社員にのみ支給しないのは違法との判断を示しました。

会社の労務管理、リスク管理との関係でも今後の判決の動向にも注意が必要です。

http://www.asahi.com/articles/ASJ7V54S8J7VPTIL016.html

(引用元 朝日新聞DIGITAL 2016年7月26日)

馬渕総合法律事務所  弁護士 馬渕裕二

 

 

サブリース契約 家賃保証 「減額リスク」の説明義務化

2016-08-12

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160811-00000007-asahi-soci

(引用元 平成28年8月11日(木)朝日新聞デジタル)

アパート等の一括借り上げについて、賃貸住宅管理業者から大家への減額リスクの説明が義務化されることになりました。

転貸を目的とした一括借り上げ(サブリースと呼ばれる契約)が対象となります。

トラブル防止の一助となることが望まれます。

馬渕総合法律事務所  弁護士 馬渕裕二

 

賃貸借終了時の保証金の取り扱い

2016-08-08

1 居住用建物の賃貸借契約の終了時、敷金の性質を有する保証金から一定金額を控除し、これを賃貸人が取得する旨のいわゆる敷引特約は、消費者(賃借人)にとって不利益であり、消費者契約法10条により、無効となるのでしょうか。

(参考)消費者契約法10条

「民法、商法その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し、または消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法1条2項に規定する基本原則に反して、消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。」

2 この点については、平成23年3月24日最高裁判所第一小法廷判決が、次のような判示基準を示しています。

「消費者契約である居住用建物の賃貸借契約に付された敷引特約は、当該建物に生ずる通常損耗等の補修費用として通常想定される額、賃料の額、礼金等他の一時金の授受の有無及びその額等に照らし、敷引金の額が高額に過ぎると評価すべきものである場合には、当該賃料が近傍同種の建物の賃料相場に比して大幅に低額であるなど特段の事情のない限り、信義則に反して消費者である賃借人の利益を一方的に害するものであって、消費者契約法10条により無効となると解するのが相当である。」

そして、本事案では、敷引金の金額が契約の経過年数に応じ、月額賃料の2倍弱ないし3.5倍強にとどまり、更新料1か月分を除いて、礼金等の一時金を支払う義務を負っていない事情のもとでは、敷引金の額が高額に過ぎると評価することはできず、消費者契約法10条により無効であるということはできないと判断しました。

3 また、平成23年7月12日最高裁判所第三小法廷判決も、賃貸人が契約条件の一つとしていわゆる敷引特約を定め、賃借人がこれを明確に認識した上で賃貸借契約の締結をしており、敷引金の金額が月額賃料の3.5倍程度にとどまっている事情のもとでは、敷引特約は、消費者契約法10条により無効であるということはできないと判断しています。

4 他方で、敷金50万円から無条件に40万円を控除する旨を定める敷引特約について、月額賃料の3カ月分を超える部分については、消費者契約法10条により無効となるとした事例もあります(西宮簡易裁判所平成23年8月2日判決)。

5 上記、敷引特約に関する最高裁判所の判決の趣旨からすると、敷引特約が有効となるか否か判断するにあたっては、①賃借人が特約の内容を認識しているか否か(契約書への明確な記載、賃貸人からの説明等)、②敷引額の金額(最高裁は3.5カ月程度を許容しています。)、③賃料の金額、④敷引金以外の一時金(礼金等)を賃借人が負担しているか等がポイントとなります。

  敷引特約を締結するにあたっては、これらのポイントを十分に意識することが大切です。

  馬渕総合法律事務所  弁護士 馬渕裕二

 

 

 

 

夏季休暇のお知らせ

2016-08-01

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

弊所では、誠に勝手ながら平成28年8月13日(土)から8月16日(火)まで夏季休暇とさせて頂きます。

休暇期間に頂きましたお問合せにつきましては、8月17日(水)以降に弊所からご連絡させて頂きます。

誠に恐れ入りますがどうぞよろしくお願い致します。

暑さ厳しき折、くれぐれもお身体ご自愛ください。

馬渕総合法律事務所  弁護士 馬渕 裕二

 

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